気をきかせて誰も居なくなった病室で1人………


私なんて、居なくなった方が良いんだ…………


そう思って空を見上げた………………


何時間そうしていただろうか、


辺りも暗くなった時だった


ふと、三人が入って来たのに気が付いた


沈黙が流れるなか、
私は、これが最後だと心に決めて
話始めた


「…………みさ、しん、さき」


名前を呼ぶとこちらを見て続きを聞いていた


「私ね、ある旅館で働いていたの。
中一の夏に、男の子がお父さんと一緒に来たの
初めは、無口で怖いな、なんて思っていたの」


そう言うとみさが


「昔の話?」


そう聞いてきたから


頷き笑った


黙っていてと言うように三人を見回してから


思い出しながら
話した…………………………