手の縄さえ解ければ……
少しずつ手を動かして取ろうとしていた
「なに……してんの?」
気づかれて止まった
「何も…………」
そう言うと、
後ろにした手を覗き込んできた
目を細くしてニヤリと笑いながら
いかれた顔で
「解こうとしてたんだ………」
そう言いナイフを振り上げた
同時にナイフが地面に落ちる音がした
「…………っ!なっ!…………」
さきがナイフを足で蹴っていた
多分、こちらに意識が集中していて
三人のことを見ていなかった
地面に落ちたナイフをしんが拾った
みさがこっちに来て私の縄を解いた
その縄をしんに渡してさきとしんでぐるぐる巻にして取り押さえた
音に気づいた他の先生達が来た

