「ねぇねぇ、」
前の席の子がこちらを見て話しかけてきた
今は先生が出て行き皆が友達を作ったりもともとの友達と話したりしていた
めんどくさいと思いながら
「なに?」
とだけ答えた
その子は少し笑ってから
「そんな怖い顔しないでよぉ〜
私、北条美咲
よろしくね」
そう言われて
初め、北条じゃなくて軌条っていうのかと思って驚いたがそんなわけ無いと思い
「えと、
もともとこんな顔。
佐原恵
別に友達とかはいらないから」
そう言い荷物を持って家への道を歩いた
家に帰ると、誰もいなくて
静かで、落ち着いた
「……
ただいま………」
いつの間にか癖になった言葉を言い靴を綺麗に並べて部屋に入っていった
両親は働いていて、兄弟は小六の弟が一人と保育園の妹が一人いる
今は二人共家に居ない
いつもお母さんが帰りにお迎えに行ってるらしい

