家に帰ると
まだ誰も帰ってないらしく、食材だけが机に置いてあった
だから、それを持って
台所に行き、
夕飯を作り始めた
少しして、三人が帰ってきた
「「「ただいま〜」」」
いつものように元気良く挨拶をして
弟が廊下を駆けてくる音がした
「お帰り。
危ないよ」
そう言うと
「あのね!あのね!
今日ね!お姉ちゃんの旅館の人に会ったよ!」
そう言われて驚きのあまり手を止め
「誰に?」
そう聞いた
私の顔が怖張っていることは自分でも分かった
弟は少し怯えながら
「女の………
菊…何とかさんって言う人」
そう言われてピンッと来た人がいる
「菊谷蒼夏さん?」
そう聞くと
大きく頷いたのが見えた
そうかさんじゃ、大丈夫だ
そう思い料理に戻った
って、何が大丈夫なのよ!

