「皐月ー!起きて!」

私の部屋まで起こしにくるお母さんのうざったい声。

弟の慌ただしい足音。

それが私の日常。


でも今日は違った、お母さんが起こしに来る前に起き、弟の慌ただしい足音の聞こえる前に準備を済ませた私。


そう、少しだけ『彼氏』という存在が私をワクワクさせている。



セーラー服にセーターを羽織り、紺色の膝までの靴下をはき鏡の前に立つ

いつもはそれで終了

けど今日は違う


顔を鏡に近づけて慣れない化粧をほんっの少しだけしてみる


「変じゃないかな、」


なんて言いながらも心はウキウキしている