机越しに彼女の真正面にたつと彼女はチラッと俺のほうを見てからすぐに本のほうに視線を戻した。

「ねー、あのさぁ…
「ごめん、いまいいところ。話しかけないで。」

………………

笑顔で問いかけた俺の顔がピキっとひきつる。

……めげるな俺。
……我慢だ俺。


とりあえず喋りかけるなと言われたので、しゃがんで彼女の机の上にひじをおいて頬杖をついた。
彼女の名札を見て名字が黒木だと言うことを知る。
……なんとなくその名字が彼女とあっていて少し微笑んだ。