……で、でも、
「好きになるのに時間はいらないってよく言うじゃん。」
「そうね。」
「だ、だから、……


こんなこと自分から言うのは初めてかもしれない。
だって今まで女の子のほうから好きだって言われ続けてきたから。

……これが
………恋?


わかんねぇ。


「俺がお前を惚れさせてやる。」

「そう。」

そういって彼女は本にまた視線を戻した。