ココロはいつもキミのそばに。

はっとしてサキを見ると、悲しそうな顔でこっちを見た後、「ごめんね……。」とだけ言って屋上を出てしまった。


「アーヤ、元気出せよ。

じゃあ、俺も行くな。」


そう言ってマサルも行ってしまうと、私の目から涙が溢れた。


私は、何をやっているんだろう。


幼なじみを信じられずに、心配してくれた親友まで傷つけて。


さっきのサキの悲しそうな顔が、頭から離れない。


結局そのまま学校を出て適当に街を歩き、家に帰った。


ミズキのいない部活には、やっぱりどうしても出たくなかった。


ベッドに倒れ込んで、目を閉じた時、ポケットに入れていたスマホが鳴った。


"明日からの検査の日程が決まったよ。

絶対大丈夫だから、心配すんな。"


ミズキからのメールだった。


その前向きなメールを見ていると、今までの自分がバカらしく思えた。


ミズキは自分を信じて、こんなにも前向きでいるのに、自分は何を心配して泣いていたんだろう。


明日からは授業も受けて、部活も出よう。


サキにも謝んなきゃ。


いろんな事を考えているうちに、眠りについた。