私は、無事に地元の大学へ合格した。 伊織くんは、伊織くんのお父さんが経営する会社の重役になることが決まっていた。 私の父も会社の社長だ。 だけれど私は、継ぐ気がない。 きっと会社を大きくするために私は利用される。 『政略結婚』させられることぐらい目に見えていた。 それじゃあ、伊織くんと一緒にいることができない。 あ、でも伊織くんは私のことが好きじゃないから結婚なんて考えてないか!! いつ別れ話を切り出してくるのか、びくびくしていた。