「先輩?どうされましたか?」 あの時と同じような上目遣い。 「これ。翔大がくれたんだけど。一緒に行かないかって」 俺がそう言うと、ほんのり頬を染めた鈴木さんは、 「ありがとうございます、嬉しいです。」 ふんわり笑ってチケットを受け取った。 ドキン、と心臓が高鳴る。 「2枚あるから友達でも誘って」 胸の高鳴りを抑えるように、ぶっきらぼうに言った。 「楽しみです。友達誘ってみますね」 ふわっと踵を返して、『それでは』と彼女は去っていった。 俺はなんだか名残惜しい気持ちになった。