「ちょっと!お前!さっき興味なさげだったのにいつの間にみおりちゃんと友達になってるんだよ!!」
さっきのやり取りを見ていたのか、鈴木さんが帰るなり飛びつくように俺のところにやって来た翔大。
「なんか友達になってくれってさ」
素っ気なく答えた。
「へぇ、友達ね。いつも伊織のところに来る女子って彼女にしてくれ!とか仲良くしてくれとか言ってくるよな。みおりちゃん珍しいタイプじゃん。」
興奮気味の翔大。
「まぁ、友達ならいいかなって思ったわけ」
「てかさ、お前モテるのになんで彼女作んねぇの?」
翔大が聞いてきた。
「好きでもないのに付き合って相手を傷つけたくないから。」
「意外と考えてるんだな」
ずっと翔大は『ホモ!』だのからかってたけど。

