無事に勝ち試合が終わった。
体育館のすみで片付けをしていると、
「あのっ!すみません!!」
可愛らしい声がした。
振り向くと、さっきの『みおりちゃん』がいた。
近くで見ると確かにかわいいと思う。
黒くて長い髪。
白い肌は、何故かピンク色に染まっている。
パッチリ大きい目とほっそりした身体はまるで人形のようだ。
「俺になんか用?」
こうやって試合終わりに女子から声を掛けられることは少なくない。
「あっ、あの!鈴木みおりって言います!!先輩とお友達になりたいです!」
は?
友達……??
「よろしければ、お友達になって頂けないでしょうか?」
伺うように上目遣いをしてくる。
「別にいいけど?」
俺が答えると
「わぁ!ほんとですか!?嬉しいです」
パァーっと花が咲くように笑う。
そこからみおりとの付き合いが始まった。

