私、 佐藤甘城には 幼馴染みがいる。

お家は隣。 小•中学校と同じだが、
何故か高校までも同じになってしまった。
もちろん 仲が良い。
中学生までは意識してなかったけど、
私は自然と お隣さんちの幼馴染みに
恋をしていました。



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でかでかと玄関にある 小林 の文字。
幼馴染み•小林 叶葉 の 家。

高校に進学するまで気付かなかったが、
毎朝 一緒に行けてた事はとてつもなく
ラッキーじゃないか。
このまま 今が続いても 幸せなまま。
だが、気持ちを伝えたいと思う部分も
無くはない。


もやもやと募る想いを また閉じ込める。


「甘城」


慣れた声を聞き、私は小林家のドアの方に振り返る。
変声期を迎え、低くなった声。温かみは変わらないが。



「おはよう 叶葉」



「行こう 遅れるぞ」



ポンポンと 頭に手を置いて 、
少し先を歩き出す 叶葉。
その後ろを 足早について行く 私。
平穏を 壊してしまいそうで、
また 本当の心を隠す今日この頃。



「なぁ 甘城?」


「…なに?」


「あのさ… 今度の夏祭り、 行かね?」



夏祭り…。




毎年 夏に1週間ほど、近所の神社で夏祭りが行われる。
毎年 一緒に行っていたけど…


わざわざ 言うのは なんで ?





「え? 毎年 一緒に言ってるじゃん!!」


「あ、いやまぁそうだけど… 2人で 行かね?」



今までは 友達を交えて。

今年は 2人きりで…。


嬉しい…けど、 なんでなのかな。


いきなり どうしてかな 。