ごめんね、ありがとう


しばらくして、屋上にやってきた奏太。


「私、女子は呼んでないんだけど。」


最後まで呆れる。

奏太は両腕に化粧の濃い女を抱いている。


さっき私が別れを言わなかったのは

学校の王子である奏太が振られる姿なんて

他の女子には見られたくないだろうと思った


私なりの最後の気遣い。