ヘロデ王 side


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学者たちが十分、街中を探すくらいの時間があったのに、いまだに報告をしにこない事をヘロデ王はイラついていた。

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「遅い!!!!  遅すぎる!!

いつになったら学者どもは我に報告しに来るのだ!?

もう何日経っていると思っている?」


王の秘書は震えながら、一生懸命王の機嫌を取るように答えた。


「が..学者たちは逃げたのでは無いのでしょうか。

きっと最初から報告するつもりはなかったのです。

兵士達に彼らを追わせますか?」


今頃あ奴らを追ったとしても間に合わんに決まっている。

とっくに国境を越えてるわい。

『未来の王』とやらを見つけだすのに奴らを利用するんだったが...



!!!



「秘書よ、我は今いい事を思い付いた。

彼らは確か星が現れたのは二年前だと言ったな?

だから、子供の居場所が分からないのなら、ベツレヘムの街に居る全ての二歳以下の男の子を皆殺しにすればいい。


何て賢くて、素晴らしい計画ではないか!


ワっハハハハハハハ....」