学者たち side

「星はこの家の上にあるが、本当にこんな所に未来の王など居るのだろうか?」

「入って確かめるしかありませんね。」

「じゃあ、僕が確かめてくるよ。」

一番若い学者はそう言い、ドアをノックした。

「夜遅くにすみません。

此処に1歳くらいの子供はいませんでしょうか?」

すると、ゆっくりとドアが開かれ、その隙間から若い男の人が現れた。

「どういったご用件でしょうか?」

「初めまして。

私たちはは星に導かれ、この国の王となられるお方が生まれたことを知り、遠い東の国からやってきました。

この家の真上に星がありましたので、もしかしたらと思い、今に至ります。」

男は少し戸惑っている様子だったが、ドアを全開にして、言った。

「これもきっと神のお導きでしょう。

あなたが言っている通り、この家に赤子がいます。

小さい家ですが、皆さんどうぞ中にお入りください。」