ヨハネ side

老人が去っていた直ぐ後に、年をとった女の人が俺達に近づいてきた。

彼女が近づいて来るにつれて、泣いてる事がわかった。

「は..はじめまして、私は女預言者でアンナと申します。

夫を無くしてからこの神殿を離れないで、断食し、昼も夜も神に祈り続けてきました。

まさかこの目で救い主を見ることになるなんて思いもしませんでした。

あっ、そうだわ、皆さんにこの素晴らしいことを伝えなきゃね。」

アンナは嬉し涙を服の袖で拭いてから、大きく息を吸って皆が聞こえるように大きな声で言った。

「皆さ~ん。

喜び合いましょう!!!

この場にいる全ての者に伝えます!!!

我々が待ち続けていた救い主がお生ま
れになられました!!!」

彼女はそう言いながら救いを待ち望んでいる人々に幼子のことを話しながら去って行った。