私が何か言う前に天使は続けた。

『マリア、恐れないでください。

自己紹介が遅れました。

私は天使ガブリエル、神の言葉を伝える者です。

今日あなたは神から恵みを頂きました。

あなたは身ごもって男の子を生むでしょう。

その子を《イエス》と名付けなさい。

その子は偉大な人物となり、
いと高き方の子と呼ばれます。

そして永遠にこの世界を治め、その支配は永遠に続くでしょう。』


私は少しビクビクしながら、勇気を出して尋ねた。

「て..天使様、そんなとこがありえるのでしょうか。

私は男の人を知りませんし、その方と一度も会ったことがありません。」