彼の嘘は大きな愛で。




私の予想通り、

咲くんは私を担いだまステージに上る。


そのまま私を下ろすことなく、

遼太郎さんからマイクを奪った。



そして、大きく息を吸い込み、



「えー...

ライブ中なのにすいませんでした


それと、遼太郎、
後は頼んだ」



と軽く言った。


「...じゃ」


マイクを遼太郎さんに返して、

再びステージから降りる。


そしてそのままどこへ行くのかと考えていたら、突然名前を呼ばれた。



「雅」

「なっなに、」