彼の嘘は大きな愛で。





現状が理解できたのは数秒後。

私を担いだ咲くんが、走り出したとき。


肩に担がれていて前が見えない。


でも方向で考えたら、

ステージに向かってるような...



「や、やだやだやだ!」


「うおっ!?」


いきなり暴れだした私に驚いてはいたものの、

足を止めそうにない。


も...だめだ...。


咲くんに身を任せよう...。