彼の嘘は大きな愛で。





「え...?」


今...咲くん、

なんて言った...?


「え、今なんて...」


「あーくそ!

もう言わねーよ、ばか雅」


「んなっ...」


ばかじゃない!


そう言いたかったけど、

さっき聞こえた言葉が頭の中でぐるぐる回ってて、うまく話せない。



でも、聞き間違いかもしれないし...


「咲くん、おねがい、もっかい...」


目の前で手を合わせる。


「あーくそ...あと1回だぞ...


雅、俺...お前が好き」



「っ...」


また、涙が止まらない。