『バシャーッ』


今度はなんだ。


『...お前、まさか、振ったの...?』

「......」

『なあんでだよ!!

あんなに大好きな雅ちゃんからの告白だったんだろ!!

てか、俺も雅ちゃん見てみたい!!』

「うるせーよ雅ちゃんって呼ぶな」



遼太郎には、雅を見せたことがない。

極秘ルートで入手した写真はあるけど、
見せて好きにでもなられたら困る。



『...はあ...

で、なんで振ったの?』

「振ったというか...

告られて、好きな人いるか聞かれたから、
いるって答えた」


口に出して言ってみると、

なんてことを言ってしまったんだと今更、
後悔の渦に巻き込まれた。