PM 18:30 僕らの時間

急いで靴を履き替えると、田中に駆け寄る。

「ごめんね、待たせちゃって。」

「大丈夫、帰るか。」

そう言って先に歩いていく。

前にもこんなことあったね。君との出来事は全部覚えてるよ。

「ねぇ、」

「ん?」

田中は前を向き歩きながら答える。

振り向いてくれないんだ…
まるであのときとは違うって言われてるみたい。

それでも勇気を振りしぼり口を開く。

「……好き。あのときから変わらずにずっとずっと好きでした。」

すると田中は振り向いて泣きそうな顔で笑った。

「……俺も。」