「私、ちゃんと田中と別れるよ。」

はっきりと自分に言い聞かせるように声に出す。

「莉依はそれでいいの?」

咲夜が私の目を真っ直ぐに見て聞く。

「嫌だよ…嫌だけど……これ以上惨めな思いはしたくないよ…」

私は必死に涙をこらえて言う。

「だからもう、終わりにする。」

そう言った私に、咲夜はそれ以上なにも言ってこなかった。












18:00 部活の終わりの挨拶をすませると、私は部室を出た。

野球部まだやってるっぽいな…

野球部は夏になると18:30まで部活をやっている。

ここで待ってれば、会えるよね。

そう思い昇降口で待つことにした。