「ナイ君! 次理科の実験で科学室に行くから一緒に行こう?」
首を右にコテンとする、翔。
(いや、だからそういうのは、っ‼ もう良いや。なんか、もう良いや)
「あ、うん。 お願い」
それから北棟の二階にある科学室まで他愛もない話をして、翔の隣に座る。
そのあとの授業も、翔に教科書を見せてもらいなんとか午前中の授業を終わらせた。
「ナイ君、ナイ君! ご飯食べに行こう!」
「会わせたい人がいるから!」っと付け加えてクイックイッと俺の服を引っ張る翔。
(全国の女子がガッカリするぐらい似合ってる仕草だな)
「わかった」と言ってお弁当を持って教室を後にする。


