「ただし、この部屋から出ずに」





当たり前のように注意する優樹菜先輩。





でもね、





「ちょっと、それ無理に近くないですか!?」





「?、 なんで?」





今まで静かに ( ? ) していた蓮先輩 ( 冬馬先輩かも ) が首を傾げて問い掛ける。





あれだ。これは世に言う天然だ‼





「イヤ、出入口は前にあるんですよ!? それに先輩達が扉の前に立ってるし…」





すると二人は顔を見合わせて、ニヤリ、と笑う。





(に、ニヤリ?)





「じゃあ、頑張ってね」





バタンと閉められてしまったドア。





何も言えない俺。 やっとのことで出た言葉は、





「えっ……」





(ちょ、まじで探すの!?)