「ちょっ、楓! 扉壊れちゃうからやめなさい!」
その後ろから呆れたように入ってきた可愛らしい栗色のボブの髪型が特徴的な女の子で今日見た女子の制服とも日菜先輩とも違う制服を着ている。
「本当。 壊したらどう責任とってくれるわけ?」
ふふっと笑う姿はとても絵になっていて、男の俺でもクラッときてしまうほどの美形男子。 俺よりも背が高くてすごく落ち着いた感じの男性だ。
「霧、ついたよ。 起きて?」
「……ぅん…」
藍色の髪で翔より少し低いくらいの男の子の目を擦る姿は、本当に眠そうできっと俺が女だったら今すぐ布団を持ってきていただろう。
そして、優しくその男の子を起こす青年は、男にしては細い腕でなんて言うんだろう。もう少し食べれば良いのにと思ってしまう。
(というか、カップルか! 見せつけたいのか!)


