そんな風華から花音の方へ視線を移し、少し俯いて、火焔が口を開く。


「本当のことを言うと、今は拒絶されるより、受け入れられる方が辛いんだ。だから、夜天達よりお前と風夜が向けてくる視線の方が辛い。多分、水蓮達も同じはずだ」

「・・・でも、私と風夜も、全てを許してる訳じゃないよ。私にとっては、光の街への襲撃は許せないと思ってる。・・・・・・だから」

「だから?」

「やり直そう。最初から」

「・・・やり直す?」


火焔ではなく、背後にいる風華が聞き返してくる。


「そう・・・、やり直すの。一度壊れてしまったものは、元通りには出来ない。だから、また最初からつくりなおすの」


そう言って、花音は笑った。


「・・・・・・」

「つくり、なおす・・・、風兄さま・・・」


花音の言葉に、火焔が沈黙し、風華が呟く。

花音は火焔達のことで言ったつもりだったが、風華の呟きを聞いて、風夜の暴走以降、兄妹の関係も崩れていたのを思い出す。


「私も。私もまたやり直せるかな?風兄さまと」

「うん、大丈夫だよ」


不安そうな風華に、花音は安心させる為、もう一度笑った。