「これは、この檻の開閉スイッチだ。これを押した瞬間、檻は開き、私の最高傑作であり、失敗作であるキメラが解き放たれる」

「失敗作?」

「そう。強大な力は持っているが、理性を失った。一度出せば、止めるのは簡単ではない。だが」


言いながら、男がスイッチを押す。


「此処に入ってきた者を、生きて返すわけにはいかないのでな!出てこい、K-01」

「グアアァン」


開いた檻から出てきたキメラは、花音達の三倍はありそうな巨体だった。