「さてと、どうかしら?気分は?」

「ああ。大丈夫そうだ」


襲ってきたR-07を一撃で倒した風夜を見て、研究員の男が逃げた後、沙羅が聞く。

答えた風夜の目は、左右の色が異なっていたが、瞬きの後同じ色に戻る。


「じゃあ、私の家に戻りましょうか。休息が必要でしょう?貴方の剣も砕けてしまったし、とっておきのを作ってあげる」


そう言うと、神麗はふふっと笑った。

「はい、出来たわ。使ってみて」


神麗がそう言って、風夜の前に短い棒のような物を置いたのは、一日経ってからだった。


「これは・・・、剣の柄?これでどうするんだ?」

「ふふ、刃の部分は貴方が自分で作るの。魔力でも、本来の力である風でも作れるわ。それに自分で作るのだから、何も剣じゃなくてもいいのよ。貴方のイメージで、槍にもなるし、鞭にもなる。必要に応じて、形状を変えられるの。ね、便利でしょ?」

「・・・使いこなせるまでが大変そうだな」


溜め息まじりに言って、風夜はそれをベルトに差し込んだ。


「それにしても、神麗さんが作ってくれる武器ってちょっと特殊ですよね。私の弓といい、風夜の剣といい・・・」

「だって、折角作るのに、普通の物じゃつまらないじゃない」


笑ってそう言う神麗に、花音は苦笑するしかなかった。