「な、何?」

「・・・とにかく、ここを出てみましょう」


神麗に言われ、花音達が城の外に出ると、夜天が上空を指した。


「おい、あれ!」

「!!」


見ると、軍の施設の辺りから様々な姿をしたものが次々と飛び立っては、空間の裂け目へと入っていく。


「・・・あれって、まさか・・・」

「キメラ・・・!?」

「まだあんなにいたのかよ?」


それを見て、蒼牙、紅牙、黄牙がそう声を上げるのが聞こえた。


「でも。あいつら、一体何処に行くつもりなんだ?」

「・・・!!まさか、神界を攻めるのに!」


神麗が呟いたのに、沙羅が頷く。


「そうね。窮姫達も、そのつもりで何度も実験をしていたのでしょうし」

「おい!神界に確認しろ!」

「は、はい!」


二人の会話を聞いた男が部下に言う。

頷いた部下は、花音達から少し離れると、連絡を取り始めたようだった。

少しして、その部下の表情が変わったかと思うと、通信を繋いだままリーダー格の男に何かを伝える。

その男の表情も変わったかと思うと、部下にかわって何か話をしたあと、花音達の方を見た。