光の少女Ⅲ【合成獣編】



「風夜ー!」

「ふははっ、一時はどうなるかと思ったが、今度こそ終わりだなぁ」


楽しげに笑う男に、花音は膝をついたまま、呆然とする。


「まずいよ。私達だけでも、逃げよう!」


いつの間にか、沙羅の傍から花音の近くに来ていた瑠璃が言う。


「逃げようと言われても・・・」

「だって、この状況やばいよ。結局、風夜もやられちゃったし」

「でも・・・」


そこでK-01の方を見る。

佇んでいるその巨体・・・、正確には、その下から今までとは違う力を感じる。

その直後、K-01の身体が下から押し上げられるように吹き飛び、音を立てて倒れた。

「グガアアア!」

「何っ!?」

「!!」


黒く大きな翼が見え、持ち主が姿を現す。


「雑魚の癖に、俺を此処まで追い込むとはな」


その声、姿は風夜だったが、それでも先ほどに比べて、纏っているオーラは更に禍々しいものへと変わり、放つ殺気も重くなっている。


「だが、これで終わりだ」


温度を感じさせない冷たい声で言い、風夜がK-01へ手を向ける。その手に集められている力も、先ほどの比ではないくらい強力なものだった。