なんだかんだでこいつには甘い俺。



いくらムカついても結局はこいつの言う通りにオレンジジュースを優香専用のコップに入れて部屋まで持ってくる。






「こーへいありがとー!」






でもこいつの笑顔を見たらもういっかってなる。



だってこいつ可愛いんだよな、ほんと。


ふわふわの栗色の髪の毛も、細い華奢な顔もいい匂いがするところもワガママなところも全部可愛いんだから仕方ねえ。


こーへいって舌っ足らずな俺の呼び方もなにもかもが可愛いんだよな。





「ふふっ、こーへいだいすきー」






俺の膝にいちいち座ってきてニコニコ笑ってるのも全部計算なんだろうけど可愛くて仕方ねえ。







「あーかわい」


「なんか言った?」


「いや、べつに。邪魔、どけ」







ほんと可愛いんだよな、こいつ。