「ハル送ってくれてありがと」
「俺が優香といたいだけ」
「ふふっ、じゃあね」
私の家の前まで送ってくれたハルにお礼を言って見送った。
家に入ろうとするとこーへいが帰ってきたみたい。
聞こえてくるエンジンの音。
「こーへい!」
「あ?優香か」
だるそうにバイクから降りるこーへい。
ちょっとかっこいいのがムカつく。
「こーへい女のとこ行ってたの?」
「ん?ああ、そうだけど。おまえもどうせ男んとこだろ。」
こーへいから香ってくる女物の香水。
センスの悪い甘ったるい香り。
こんな香水選ぶ女、絶対たいしたことないよ。
「チャラ男」
それだけ言って家に戻る。
なんか分かんないけどただイライラした。
こーへいが私じゃなくセンスの悪い香水をつけてるのがムカつく。
