ひとひらの恋物語





ーーーーー彩芽! 彩芽!


どこかで私を呼ぶ声がする。



目を開けてみた。


目を開けるとそこにいたのは、


「...紗綾?」



私の平成での親友、紗綾だった。



「「私達もいるよ!」」


そして、これまた懐かしい声がした。




「...優衣? 彩奈?」



そして、もう二人の親友、優衣と彩奈もいた。


五年も幕末にいたのに記憶がしっかりしてて驚いた。




というか...



「もしかして私…、生きてるの?」




「生きてるじゃん!」



そう言って笑ったのは彩奈。




「ていうかさ、いきなり歴史資料館で倒れるからびっくりしたじゃん!」


紗綾の言葉で私は五年前、修学旅行で東京に来ていて、歴史資料館で倒れたことを思い出した。



ここはどこかと優衣に尋ねると、「資料館の医務室だよ」と答えられた。



私が幕末に行ってる間に沢山の人に迷惑をかけたと少し反省した。