「彩芽...。大丈夫か? 」
背中合わせで戦っている左之さんから聞かれるが、だいぶ疲れているのだろうか、左之さんの声は細かった。
「うん...。大丈夫」
そして、いくら元新選組隊士とはいえ、女の身である私にとってこの戦いはきつかった。
そう思いつつ、目の前の敵を斬る。
そんな時だった。
パーンとすごい銃声が響いたと共に、後ろにいた左之さんが崩れるように倒れた。
右肩からは血が流れている。
私は敵がいるにも関わらず、左之さんにかけよった。
「左之さん、大丈夫!?」
「ああ、大丈夫だ」と微笑んだ左之さんの顔からは赤みが引いていた。
左之さんは再び立ち上がる。
それに合わせて私も立ち上がったとき、私の肩に激痛が走った。
肩から生暖かいものが流れるような感触がした。
ちらりと肩を見ると、肩が真っ赤に染まっていた。
ーーーーー血だった。
右肩を動かそうとして回したが、動かない。
この肩では刀を振るえないと思い、刀をしまった。
そして、小太刀を鞘から抜き、左手で構えた。