愛しい君へ贈る詩





月曜日。
結衣はいつも通り、イヤホンで音楽を聴きながら登校していた。
周囲からの雑音をシャットアウトしながら歩いていると、いきなり背後から肩を叩かれた。
結衣は驚き、ゆっくりと振り返った。




するとそこには、恭輔が立っていた。
恭輔の姿に結衣はホッと一安心し、耳からイヤホンを外した。








「恭輔くん、おはよう。いきなり肩を叩かれたからビックリしちゃった。ごめんね…」

「いや…俺も悪かった。音楽聴いていたなら、呼び掛けても聞こえないはずだよな」

「ごめん、呼んでたの?」

「あぁ…」

「そうだったんだ。ごめんね…」

「いや…俺も悪かった」

「それより、何か用があったの?」

「…別に用はない。ただ見掛けたから声を掛けただけだ」

「ふふっ。そうだったんだ」

「あぁ。まさかイヤホンしてるなんて思わなかったから、側から見た俺、すげぇー変なヤツだったと思う」







恭輔の言葉に、結衣は思わず笑ってしまった。
そんな結衣の表情を見た恭輔も思わず微笑んでいた。




学校の近くである通学路で、二人がそんなやり取りをしていれば、当然周囲にいる人も気になるはず。
しかも恭輔は、女子生徒から人気があるため、通りすがりの女子たちからジロジロと見られていた。



勿論、結衣も恭輔もその視線に気付かないわけかなかった。