2人が着いた場所は、勿論自動販売機でもコンビニでもなく、結衣がいるところから少し離れたベンチだった。
「何だよ…こんなところに連れてきて」
「んー…恭輔がどんなつもりなのか確認しようと思って」
「何だよそれ…」
「それはこっちのセリフだ」
「………」
普段チャラチャラしている蓮とは違い、真面目で真剣な表情をしている蓮に、恭輔は何も言い返せなくなってしまった。
「ねぇ、何で俺と結衣ちゃんの関係がそんなに気になるわけ?」
「隠されれば誰だって気になるだろう?」
「女の子のことを嫌っている恭輔が?」
「………」
「でも、恭輔が反応を示すのって結衣ちゃんだけだよね。何で?」
「何でって言われても…」
「無自覚」
「………」
「恋愛音痴」
「………」
「陸上バカ」
「あ?お前、最後のは悪口だろう!」
「バレた?」
蓮はイタズラが成功した子どものように笑って喜んでいた。
一方の恭輔は、そんな蓮にイラついて仕方なかった。

