愛しい君へ贈る詩






「何のこと?恭輔の言ってる意味が全くわかんないんだけど?」

「お前、気付いてないだろう?時折、俺はお前が二重人格なんじゃないかって思うくらい表情が違う時がある」

「やーだな。誰だって二面性くらいあるだろう?」

「だけど、お前の場合、本当に同一人物なのか問いたくなるときがある。あの子、藍原結衣が関わっている時、それから女がお前から離れた時に限って、お前は違う顔をする」

「………」








恭輔の言葉に、蓮は黙り込んでしまった。
暫くお互いが何も話さない時が流れた。

時間にしてみればほんの十数秒だが、空気が重たいせいもあってか、とても長く感じた。









「俺さ…結衣ちゃんのことを守りたいんだ」

「守る?」

「そっ。今言えるのはこれだけ」

「…何でだよ?」

「俺の代わりに、結衣ちゃんのことを任せられる…そう思った奴が現れた時に、ちゃんと話すよ。ま、俺も恭輔も覚えていたらの話だけどね~」

「………」

「さてと…、俺は部活戻るけど、恭輔はどうすんの?」

「……俺も戻る」

「そう。じゃーね」








蓮はそう言うと、恭輔に向かってヒラヒラと手を振り、グラウンドへと戻って行った。