愛しい君へ贈る詩




そう。
結衣は、助けられた時の姿勢のまま、抱きしめられている状況であり、自分の置かれている大勢を見て、どうして良いのかわからず、困惑していたのであった。



ましてや、今は登校中。
周りにいた生徒たちから何事かと注目を浴び、その中には悲鳴も聞こえてきた。
結衣はそんな状況にアタフタしていた。









「何?嫌なわけ?」

「嫌というか…恥ずかしいっていうか…」

「ふーん」

「あの…なので、離してもらえませんか?」

「嫌…って言ったら?」

「えぇっ!困っちゃいます…」

「ハハハ…。冗談だって」








そう言うと、その男は結衣を解放した。
解放された結衣は、嬉しい気持ちと、ちょっぴり残念な気持ちが入り混じって、何とも言えない感情になっていた。