学校へ着くまでの道のりは、結衣1人である。
結衣にとって仲の良い友達という存在は、蓮とあずみしかいない。
蓮やあずみは朝練を行っているため、必然的に朝が早くなる。
美術部である結衣は朝練がないため、どうしても時間帯が合わないのだ。
「怖くない、怖くない」と、自分に呪文をかけるかのように、結衣はウォークマンで音楽を聴きながら、学校へと向かったのであった。
学校まであと少しという所になると、結衣はウォークマンを耳から外して鞄にしまっていた。
「キャッ」
すると、いきなり後ろから誰かがぶつかってきて、何の心構えの無かった結衣は、そのまま転びそうになり、思わず目を瞑ってしまった。

