「仁、おはよう!!」
「おう」
部活は引退したけど、掃除やらなんやらで部活に顔を出すことが多い。
3年生は特に時間が決まっていないので、自由登校だ。
だから、仁と同じ時間に学校に行って、みんなが来るまで仁の練習を見てる。
あ、ちゃんと勉強もしてますよ?
「ねー、仁は試合いつなの?」
「来週。決勝だ」
「そうなんだ!!頑張ってね!!」
「ああ…」
会話が途切れる。
やっぱり変わらない私のトーク力…
「なあ、真理」
沈黙を破ったのは仁だった
「ん?」
「試合、見に来ないか?」
「え、いいの?」
「ああ」
「やった、行く!!」
「サンキュ」
夏休み中でも仁と会える口実ゲット!!
仁からそんなことを言うなんて初めてだ
嬉しすぎて舞い上がりそう
「いっちばん前で仁のこと応援するね!!」
仁に笑いかけると
「…サンキュ」
顔を背けてしまった。
仁の表情を伺って見るけど、キャップに隠れて見えない。
サンキュ、か…
やめてくれって言われるかと思った

