四人とも願い事が無事終わり。
異人館は行ったのだから今日のノルマは達成だ。
「中華街行こうぜ」
「わーい、小籠包だー」
愛がくるくる回って腕を上下させる。
「何その動き?」
「これー?喜びの舞、小籠包!!」
はあ?
「ぷっ」
「あー、今私のこと馬鹿にしたよね」
「してないよ」
「ふ、愛は可愛いな。小籠包食べような」
「うん!」
「仁、こんなのほっといて行こ」
「はは、そうだな」
「わあ!!いっぱいお店があるよ!!」
中華街に着くなりテンションMAXの愛。
「あ、小籠包だー!!広田ー!!」
「おう、行くぜ」
またこのバカップル。
「仁は何食べる?」
「俺は何でもいい」
「じゃ、私たちも小籠包食べとく?」
「おう」
「熱っ」
「あはは、広田の顔面白い」
「あー、笑ったなー。仕返しだ、ほれ」
「ん、」
始まりました、バカップル。
さっそくあーんし合ってるよ。
「もうこいつらほっとこ」
「はは、面白いな」
仁笑ってるよ…
私もあーんってして欲しいよ…
「あ、これ3個入りじゃん。仁、二つ食べなよ」
「俺はいいよ。半分ずつ食べよう」
「しかも店員さん箸一膳しかつけてくれてないよ。なんの親切?」
「恋人な見えたんだろ、きっと」
恋人に?
見えた?
それはマジですか!!
期待してもいいですか、仁さん…!!
「俺たちの前に広田と高瀬が買ったからな」
「あ、そういうことね…」
残念…
「ま、いいだろ。一膳でも」
「う、うん」
それって
私との間接キスOKってことだよね…?
ちょちょちょまち、下心ありすぎだろ私。
仁はそん気ないって!!
「真理、先食べれば?」
「お、おう」
仁から箸を受け取って、小籠包を口に運ぶ。
「うわ、熱い!!」
「はは、ひどい顔」
「ひどい顔って何よひどい顔って」
はふはふしながら言い返す。
「涙出てるし」
「だってめっちゃ熱いんだもん」
なんとか飲み込む。
「あー熱かった…」
「ははは、真理やっぱ面白いわ」
うう、好きな人の前で小籠包一つ可愛く食べられないなんて…
「もう、いいじゃん!!熱かったの!!ほら、仁も」
仁に箸を渡す。
「サンキュ」
小籠包を口に運ぶ仁。
「あれ、熱くないの?」
「別に。もう冷めてきてるし」
「ちょ、私にわざと熱々食べさせたの!?」
「ははは」
「はははじゃないよ」
「ごめんごめん面白そうだったからつい」
「面白そうって、なにそ」
ぐへ、何か口の中に突っ込まれた。
「半分ずつって言っただろ」
私の口には小籠包。
小籠包は仁の箸から伸びてる。
え、これってあーんじゃない?
思考回路がショートしそうな私に
「だから半分ずつだって。食い過ぎ」
私から小籠包を半分もぎ取って自分の口に入れる仁。
顔が熱くなるのが自分でもわかる。
「…仁のばか」
顔の火照りを隠すように言い返す。
こんなの、反則だよ。
「あー食った食った」
「お腹いっぱいだねー」
満足そうな愛と広田。
あの後も見事なバカップルぶりで中華街の食べ物を食べ尽くした二人は満足そうだ。
「真理と仁さんはー?」
「私たちも食べたよ」
「ああ、なかなか楽しかった」
いや、小籠包から頭がボーッとして何食べたかどんなだったかほとんど覚えてないんだけど。
でも、仁と一緒に回れてよかったな
それに、楽しいと言ってもらえて。
また少し距離が近づいたかな?

