「んー。」
「なにうなってんのー?」
「んーんー。」
「靴箱に止まってどうしたの。」
靴箱を開けて止まる私に、真夏がのぞき込んだ。
「あー。浅野秋に近づくな?」
そう、靴箱には、"浅野秋に近づくな。"や"浅野秋と釣り合ってない"などという
大きく書かれた紙がぐしゃぐしゃにされ、
私の靴箱に入ってた。
「それで、なんでうなってんの?」
「いやー、なんかさー。
嫌がらせやる相手ちがくない!?」
「「そこっ!?」」
そう、そこなのだ。なぜ、アンリちゃんじゃなくて、私!?ということで、
考えていたんだけど、わからなかった。
「んー。やっぱりわからないなぁ。」