「20円ですね。」
1度確認したあと、なにやら自分の財布を持ってきて、20円をレジに入れた。
「えっ」
「20円くらい、まけますよ。 」
「でも、あなた全然関係ない人だし…」
「だってお客様、この雑誌に釘付けになってたじゃないですか。
店員として、ここは譲れないです。」
「じゃあ、ありがとうございます。」
あたしは素直に雑誌を渡した。
ま、せっかくだから甘えておこ。
「830円です。」
あたしは店を出る前にもう一度礼をした。
そしたら、ちょっと照れた。
「今日はなんか満足だな。」
さっ、そろそろ家に帰りますか。

