「まあ、もう千鶴も高校生だし、一人暮らしすることだってできるが…」 なるほど。 家族をとるか、友達をとるか。 どっちかじゃないといけないってわけか。 「でもまだ夏が始まったばかりだから、時間はある。ゆっくり考えなさい。」 「うん…」 今は7月。 冬まであと5ヶ月。 「どうしよう……」 しんと静まり返った廊下で、一人呟いた。