やっと仁香の家に着いた私達。
「千鶴…リアルな重さだな。」
「なによ…重くて悪かったですねー!」
「ぷっ……」
私を小馬鹿にしたような笑い方をして、
顔を近づけてくる。
「な、なに?」
「可愛いね。千鶴。」
「…//////」
もう、瑠衣のバカ。
「とりあえず、おろしてっ」
「はい。」
私は滑るように瑠衣の腕の中から降りた。
「あれ?なんでいるの……」
鎖のゲージの向こう側で、気まずそうな顔をしているのは、仁香だった。
「仁香……」
「千鶴ちゃん……良かったね。
あと、ごめんね。」
申し訳なさそうに、仁香が言った。
「気にしなくていいから。
でも、これからは隠し事なしね?」
「……うんっ」
よかった。
仁香、機嫌戻してくれて。

