「ていうか、バッグ!!」
置きっぱじゃん。
「あー、もうやだ。
なんで置いてきたんだろ、あたしのバカ。」
「確かにバカだな。」
背後から声が聞こえた。
この声は………
「里原っ?!」
なんで…?
「あの状況で追いかけないバカがどこにいるんだよ。」
……やだ。
不覚にも、嬉しいって思っちゃう。
「もう、ほっといてよ。」
「ほっとけるわけない。」
里原はあたしの腕を掴んだ。
「今しか言えないから。
お願いだ。聞いてくれ。」
……さっきのことだよね?
ちょっと怖いけど、聞くしかない。
「わかった。」
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