「じ、じゃあ今からは、里原って呼ぶから!安心して!」
「あ、ああ。」
ふぅー。
良かった。
てか、あたしも赤面しちゃってたし。
「じゃ、資料を取りに行こう。」
そして、瑠衣……じゃなくて里原は、また早足で歩いた。
ガラガラッ
里原が資料室の戸を開けた。
「これが、職員室に届ける資料だ。」
里原はデスクの上に山盛りになっている紙を指差した。
む、無理…
「心配するな。半分以上は俺が持つから。」
里原は軽々と資料を持ち上げた。
あたしも、それを真似して持ち上げてみた。
「うわっ。重っ。」
なんでこれだけ重い物を里原は軽々と持ち上げられんの?
ガリ勉でも力あるんだな。
「よし。とりあえずもう一つの資料は後で持って行くことにしよう。」
「って、あっ!!!
千鶴!危ない!」
「え?」

