「準備…ってことはやっぱりあそこに帰らなきゃいけないのか」
帰りのSHRが終わり、改めてメモに目を通す。
お金もないし、今月分のお小遣い貰わないと。
一番の目的だったコウの誕生日プレゼントが霞んで見えるよ。
…まさか、100円のコップ?
いやいや、それはない。
人として、ありえない。
「ハルちゃん」
「伊織?」
頭の中の考えを振り払おうと頭を横に振ってたら、伊織に声をかけられた。
一人で頭を振ってたから、きっと今のは伊織に不審に思われた。
間違いない。
「あのね、言い忘れてたんだけど…
ハルちゃんはわたしと料理担当になってるの」
「え?わたし料理なんてできないよ?」
いつもコンビニで買ったパンやおにぎり食べてるし、だいたい夜はコウが夕食作ってくれるし…
って、あれ?
「い、伊織、どうしよう!
わたし、全然料理してない!」
「ハルちゃん落ち着いて。
料理担当って言っても、食材の準備とかだから大丈夫だよ?」
「女として失格な気がする…」
「えーっと、ハルちゃん…?」
わたしって、生活費全く払ってないうえに、食費泥棒までしてたんだ。
それなのに、何も言わないコウって…
いったい、何者?

